UPDATE:MobiFoneモバイルインターネットプランへのリンクを更新しました。20141230
iPhoneのSIMロック
ご存知の通り日本のiPhone5には買ったキャリアでしか使えないよう、ロックがなされています。つまりSIMカードを交換しても、「これは別の会社のネットワークでは使えません」と表示が出て、接続出来ないわけです。よってせっかく世界対応のiPhoneが日本でしか使えない状況にあります。このグローバル化の時代に何たることかと思うのは当然です。でもその分日本人は非常に安く本体を買えるので、文句を言い辛い部分もあります。さて私は以下の方法で、ベトナム国内でもiPhoneを使えるようにすることを考えました。
①現地の通信キャリアのSIMカードを購入する。
②現地の店でiPhoneをこちらでも使えるようにしてもらう。
③ ①のSIMカードをiPhoneに挿して快適ネット生活。
実は先日、日本語の出来るベトナム女性に「SIM買って、SIMロック解除のお店に行けばいいよ~」と住所まで教えてもらっていたのです。ちょっと怖いですが後は私が行動するしかありません。
mobifoneのSIMカードを購入する
まずやってきたのがホアンキエム湖の畔にある、国際郵便局(BUU DIEN)です。こちらの中にmobifoneと言う通信キャリアの窓口があるので、そこでnanoSIMカードを購入します。(※入って左側にヤブのSIM屋が居ますのでシカトしましょう。ふっかけられたのでその場でキレました。何で国営の所にこんな奴らが出店出来るのか・・・怪しいなぁ。→ここで文句を書いたためか笑、気が付いたら排除されていました。)
こちらが窓口。何故郵便局の中にあるのかと言うと、VNPT(郵政通信総公社)の傘下にあるからです。さらにvinaphoneと呼ばれるもう一つのキャリアも持っています。ちゃんとこちらの事務所も同じビルにあります。
加えて説明すると、私がNokiaで使っているのVIETTELは国防省の傘下。つまりベトナムの通信網は事実上国が管理しています。両者がシェアを争っているのは言うまでもありません。
ここの窓口は英語が通じるので、お兄さんに「iPhone5のnanoSIMが欲しい」とお願いすると、メモに書きながら価格を教えてくれます。SIMカードだけで50000ドン(250円)、+インターネットのプランに加入するために50000ドン(250円)を払います。
そうなんです。インターネットが月々250円!で出来てしまうのです。 LTEではなく3Gなのでスピードはまあまあですが、調べもの程度なら十分なので大変助かります。会社勤めの人もこれなら経費として理解してもらえるのではないでしょうか。
で、こちらがSIMカード。色々聞くとノーマルSIMしか無いので、カットで対応するとのことでした。普通の店舗なのにSIMカッター常備。日本ではありえない光景です。
ただカットは失敗も多いので、”もし何かトラブルがあったら言ってください。交換します!”とのこと。ベトナムにしては親切。SIMなんてどこでも買えますが、アフターサービスは重要です。
SIMロックを解除しに行く
そこからタクシーでSIMロック解除屋へ。タクシーが止まった瞬間、『うわ、これ怪しいなぁ・・・』と不安が炸裂します。店の中にはMac book Airを使うおじさん一人・・・・。意を決して中に入ります。こんにちは~と言うと、おじさんはやや英語が通じました。「私はベトナム人、あなたは日本人」。お、これは日本人客も結構来てるなと悟ります。まずベトナムの人から紹介してもらった旨経緯を話すと、すぐに大体把握したのか「オケ、オケ」との返事。早速私のiPhone5を渡すと、輪ゴムで纏まった大量のSIM下駄を取り出しました。出たー!どれだけ在庫があるんだ・・・。
「日本人はよく来るよ~。○○(日本の超有名メーカー名)とか。」などの世間話や、「とりあえず一本どうですか?」とタバコを差し出してきたり、終始ベトナムにありがちなハイテンションモードにもならず、意外と落ち着きます笑。ちなみに隣には知らないベトナムの少年がずっと座って順番待ち。
かなり人の出入りがあるので、まるで地元の少年達が頼りにする兄貴のよう。店は小さいですが修理も出来てしまいそう。ジャムおじさんならぬ、シムおじさんです。
シムおじさんがSIM下駄を履かせる
おじさんです。ブログに載せたいと言ったら快諾されたのでそのまま載せます。手元のピンでSIMの蓋を取り出し、私が買ってきたモビフォンのカットしたnanoSIMと先の下駄を重ねて再度iPhoneに差し込みます。どうもそのままでは厚すぎるらしく、SIMをガリガリとヤスリ掛け。あとは画面を操作して、APN(接続先の設定)の入力をします。WEB上で自動設定してくれるサイトがあるので、アクセスして押していけばOK。
一つ気になったのは、おじさんが一度Macbookに接続して何かをしたんですよね。そんなことは下調べでは無かったので、特殊な操作なのかもしれません。jailbreakなどは一切してないんですけどね。
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※2013/10/1追記:
MacOS専用のソフトで、carrierセッティングをいじれるソフトがあるみたいです。通常は変える必要はありません。私は変えられた結果、日本で接続出来なくなりました笑。オールリセットすれば戻るのでご安心ください。戻した後もベトナムで接続出来ています。
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さてこれで繋がるかと思いきや、繋がらない・・・・。ちゃんと画面上にはmobifoneのアンテナマークが出ていますが、 ネットに繋がりません。試しにおじさんのvinaphoneSIMを入れると繋がる。どうもSIMがダメなようです。おじさんは隣で待っている少年をパシリに使ってSIMのトップアップを試してみてくれたりとても親身な対応。素直に丁寧なサービスに感謝し、お金を払って店を出ることにします。
日本人は自分で努力もせず楽をしすぎですので、あえてここには値段をはっきり書きませんが、確実に『60万ドン以下(3000円以下)』にはなります。全て向こうがやってくれて、分からないところは解説までしてくれるので、正当な対価と思いました。
mobifoneのお兄さんがミスっていた
先ほどのmobifoneの兄さんの所に行くと、やっぱり来たかと言う顔で『ごめん、SIM登録する時エラーになってた!』おいさっき大丈夫だって言ったじゃん!!カタカタとパソコンを操作し、その後試してみると、オオオ~繋がる!意外とスピードが速い!兄さんに思わず指でOKサイン。 いやー結構行ったり来たりだったので、大変な達成感がありました。今回の手順の中で教訓となったのは以下の事項です。
①通信会社の店頭でSIMカードを買うにはパスポートが必要だった。
②iPhone5は3種類形式があるので、現地の周波数を気にする必要があった。
(私のはau=KDDIのA1429:CDMAモデルだったので偶然問題なし。)
iPhoneのすごいところは、W-CDMAだろうがCDMA2000だろうが、通信方式をまたいで対応してくれるところでしょう。つまり、どこの国に行って、どんなSIMを挿そうと大抵3G通信してくれることになります。
Softbank版だとW-CDMAだけの対応になるはずなので、通信キャリアを気にする必要があります。こちらはまたnanoSIMがポピュラーでは無いので、都度見つけるのが大変かもしれません。
これから数ヶ月色々な国に行くつもりなので、どんどん使いこなして沢山の発見をしていきたいと思います。なお今回は手法の一つをご紹介をしているだけに過ぎませんので、似たようなことをされる際には、自己責任にてご対応ください。
参考情報
【日本でのSIM下駄購入場所】Amazon、直営サイトなどなど
1.iPhoneの技術仕様
http://www.apple.com/jp/iphone/specs.html
2.iPhoneの各モデルとキャリアの対応表(LTE)
http://www.apple.com/iphone/LTE/
3.MobiFoneのネット接続プラン(英語)
http://www.mobifone.com.vn/portal1/en/services/home/internet/dichvu3g/mobile_internet_gc.jsp
⇒私はMIUプランにしました。1ヶ月50,000VND、取消しなければ自動で次の月も契約更新されます。
※2013/10月追記:70,000VNDに値上げとなりました。
4.OSのバージョン
私のは6.1.4でしたが難なくクリアしました。おじさん曰くiOS7ベータでもいけるとのこと。この下駄は中身をアップデート出来るらしいです。
5.盗難の危険性
ベトナムではiPhoneが転売の標的となっていますので、あまり表立って出さない方が良いです。ひったくりに合って、大怪我をされた日本人の方もいらっしゃいます。
6.お店の場所
"TUAN ANH" = 直訳で"Tuan兄さん(の店)"と言う感じだと思います。
108 Ton Duc Thang street,Hanoi,Vietnam