突如辞めていくベトナム人
私が良く聞くのは、『とんでもないタイミングで突然辞める』とのお話です。実際にベトナム人の方から教えてもらったのですが、ある日パタッと居なくなるのが普通とのこと。「来週辞めます」ならまだ分かるものの、お昼ご飯を食べた後に突然辞める人まで居るのだそうです。経営者からすれば大変困る話だと思います。
ローカル企業ですらこの感じですから、外資系企業にはさらに辛い現実が待っていることは想像に難しくありません。私は人を雇っている立場ではありませんが、もしスタッフを使う事になったらどのように対応すべきか少し考えてみました。
1.賃金の改定
2.業務の柔軟性
3.手厚い福利厚生
2.業務の柔軟性
3.手厚い福利厚生
1は単純にマネーを上げるという行為です。日本の会社は実力主義でも何でも無いのでこんな手を使いたがらないでしょうけど、転職者が狙うのはまずは同業他社です。それがもし欧米や韓国の企業ならどうするか。
上記の企業であれば有能な人材であれば、多少賃金を上げても採るでしょう。1から教育するよりずっと楽ですから。ましてや日本企業で働いていたというのは信用そのものです。
従って日本の企業が海外で例外を認めるなら、この手は柔軟に使えるかもしれません。ただ一つ問題があって、スタッフ同士で給料を見せ合ったりするので別のスタッフからクレームが来ることもあるようです。何であの人だけキュウリョウアゲタ!と言う主張があるのだとか。
2は単純作業だけではなく、すこし業務に応用性を持たせればどうか?との考え方です。単純作業はつまらないし、必ずどこかで終わりが来て、間が空いて、また始まることが多いように思います。工夫をした人への報奨制度を導入したり、社内資格制度を導入したり、個人個人にやりがいを感じさせようとの考え方です。
問題は手に職を付けるとすぐ辞めるとの点。平気で”日系企業での勤務経験を踏み台にして起業したいです!”って言っちゃう学生がザラに居ますからね。ますます踏み台を広げてしまいました・・・とのオチになることも考えられます。
3はお待ちかねの福利厚生。ベトナムの場合は社員旅行やピクニック、職場でのミニパーティーなど、実は色々なお決まりの暗黙メニューがあります。
日本も昔はあったそうですが、最近はあまり聞きません。この辺りを工夫することで”うちで働いた方が価値があるよ”と思わせる必要があります。結婚式へ責任者の方が率先して参加したり、社員の家族も喜ぶような仕組みがあると余計に感謝されるとも聞きます。
アジアはコストダウン先ではなく、新しい仕事を作る場
私も来て気が付いたのですが、東南アジアを単純に安い労働力とだけ考えるのは危険だと思います。労働力が安くてもその他の色々なコストは掛かりますから、島国でゆっくり仕事をしている方が、リスクもコストも低いかもしれません。もちろん日本の人口は減り、製造業も移転していく中で『あらゆる産業の職場が減っている』わけですから、そのままじっとしている事自体がリスクとなりえますが・・・。
つまりアジアや海外に出て行く理由としては、『新しい仕事を作り、新しい市場までも作る』位の設定をしないと全く無意味ではないかと思います。
ベトナムはダメな人と、すごく頑張る人が明確に分かれている国です。一生懸命頑張る人と一緒に仕事をすれば想像以上の発展をもたらすかもしれません。
まあまあ儲けようなんて思ってたら、すぐ見透かされてしまうでしょう。『一番になろうぜ』位の姿勢を出さないと、まずコケルだろうなと感じます。
本当は仕事をしている以上それが普通なんですけどね。今の日本は現状維持で精一杯な人があまりにも多すぎると思います。
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