戦争の辛さを知っているからこその安定感
新興国には往々にしてリスクがつき物です。例えばトルコはどうでしょうか。親日的、昔からの商人、位置がヨーロッパとアジアの中間など、様々なメリットが簡単に思いつきます。しかし隣には内戦中のリビア、そして仲の悪いギリシャがあります。あまりニュースにならないだけで、これまでにも空中戦が起きたりと、いざこざが多数発生していました。つまり、本当に戦争が飛び火したり、何らかの問題が発生すると、もはや経済どころでは無いとのリスクがあるのです。
一方、ベトナムにはとりあえずそのリスクは少ないと言えるでしょう。中国、フィリピンとの境界問題はありますが、貿易の状況を見ると本格的な問題になることは考えにくいです。
また住んでいれば分かりますが、 『今更戦争なんてするか』という、緩やかな空気が流れています。日本と同じで、昔大きな戦争があった分、その痛みを十分理解しているのです。9000万人も人が住んでいて徴兵制がある国ですから、喧嘩を売ろうとするにもそれなりの勇気が必要です。
フィリピンやミャンマーへも急激に海外の資金が流れていますが、どうも政情不安や、民族対立などの影が大きいとの印象が拭えません。ベトナムの国内に良くある、"騙す騙されるリスク"はともかくとして、大規模なリスクは他国に比べれば大分低いのかなと思います。
現場に立たないと見えてこないこと
ここからはこぼれ話。確か、邱永漢さんの本に書いてあったと思うのですが、『遠方から投資だけして、儲けようなんて無理』と述べられていました。現場を知り、それに合った動きをすることで見返りがあるとの考え方です。良くニュースや噂話で、『ベトナムにもう美味しい市場は無い』と聞こえてきます。しかし、現場に立って、色んな人と話をしてみると、"おっ、これはニーズがありそう?!"と閃くこともしばしばです。
私は学生の時に海外へものすごく出たかったのです。でもチャンスを見つける事も出来なかったし、あまり体調も良くありませんでした。頭の悪い学生連中が沢山居る事も、その中に少しだけ何とかしたいと悩んでいる学生が居る事も、私は経験上良く知っています。
もしバイト代やらでお金に余裕があるなら、くだらないチャラチャラした洋服やら、靴なんて買ってないで、その分でどこかに行っておいた方が良いです。(どうせそんな服いつか飽きて捨てるだけなんですから。)
きっとそこで見つけた発見は、自分の仕事やら人生に多大なる好影響を与えるものと思います。経験が浅い人は何を話してもつまらないですしね。当然仕事も出来ない人が多いのです。