ベトナムに根付く掃き掃除の習慣
ベトナムは個人商店やレストランが多く、部外者には大変苦しい世界だと申し上げたことがあったと思います。歩道や湖に平気でゴミを捨てるような人々ですので、さぞ店も汚かろうと思うと、案外そうではありません。今回の写真のようにしっかり掃き掃除をしているのです。室内では日本と同じようなほうき、屋外ではお墓参りに行くと貸してもらえる、あの竹ぼうきが活躍していたりもします。
では何故、道や歩道が汚いのに、お店の中や周囲は綺麗にするのか?その理由の根底にあるのは『個人主義』だと考えています。つまり、自分や、その仲間たちの事はとても気にしますが、あとの事はどうでも良いと考えているのではないでしょうか。
実際に、個人の家(裕福な人ですが)を見ていても、綺麗に外壁を塗り、中では最新型の大型液晶テレビが幅をきかせます。しかし、ぐるっと周って、外を見ると、もう言葉ではあらわせないような荒れ具合・・・歩けないほどボロボロになった歩道や、汚れ放題の湖を誰も気にしようとしません。
上記のように少し問題もあるのですが、日本と同じような”清潔感”の意識が、限定的にでもあることは重要なポイントではないかと思います。私は飲食店業ではありませんが、もし自分が出店するとなったら、きっとこのような文化は味方になると考えることでしょう。
日本においては、最近、ろくに整理整頓も出来ないような、見た目ばかりのお店が目に付くようになってきました。景気が悪くなるとお店はどんどん変わっていきますが、もし本気で経営していきたいなら、基礎が肝心なのかもしれませんね。私個人でも、気をつけていきたいと思います。