MBAとは?
MBAとは”Master of Business Administration”の略。直訳すると「ビジネス運営の達人」。ビジネスと言っても色々なやり方がありますが、その中でも”師”のレベルに達する経験値のようです。大学の授業で聞くような数々のマーケティングツールを使いこなし、成功に導く人々と考えれば良いのでしょうか??。いまいち良く分からないので、実際に教える人々に会いに行ってみる事にします。
MBAセミナーのお試し授業を受ける
インターネットで調べてみると、「日本でMBAを取る」事を主題としたセミナーが沢山開催されていました。有名な学校を集めた体験会があったので行ってみます。会場に入るとそこそこ広い部屋にもかかわらず満席。学生らしき人や、男女問わず30代〜50代の会社員の方が多いように見えました。私の隣は何故か60代に見える大先輩の方。カバンが立派だったので、経営者??のようにお見受けします。何故ここに居るのか大変不思議です。
少し安易な解釈かもしれませんが、全部を聞いて思ったのは、「事例を沢山学ぶものなんだな」と言う事です。沢山のビジネス上の事例を例題とし、解決のための枠組み(フレームワーク)を色々と学んで、それを繰り返し実践・解決する学問であると理解しました。
例えば「売り上げに困ったA企業が、競合に勝つための戦略を立てるにはどうする?」と言った事です。現場に居れば誰もが一度はぶつかりそうな問題ですね。
枠組みと言うのは、「観点」とでも言いましょうか。「市場」について考える、「競合」について知るとか、そう言う事のようです。市場は何を求めているか?競合はどんな手を打っているか?そんな視点で見ていき、最後に自社がどんな戦略を打つのか方針(結果)を立てるのです。
フンフンと聞いている内に授業はあっという間に終了。すると、隣の”経営者風の方”が私に向かってゆっくりと話を始めました。
アメリカの学問は既に時代遅れだ
『競合と枠組みで比較しろって書いてあったでしょ?ああ言うのが、単純で時代遅れなんですよ。』とは大先輩のお話。お、この人出来る・・・!と思い職業を聞いてみると、何と同業他社(校)の人でした笑。あながち予想は外れていなかったですね。この方の意見としては、「これらの枠組み的な考え方だけでは、現在の素早いビジネスの動きについていけない。枠を使ってもいいが、囚われてはいけない。」とのものでした。
市場のスピードは上がっているし、今までであれば?な存在であった、新しい形態のビジネスがどんどん生まれてきている・・・。そんな中で”古くなった”MBAの定型的な形に固執する意味があるのか?との問題定義です。
定型的な枠だけでなく、+αの強力な発想がなければついていけない・・・・それは確かに10年ほど前から肌で感じます。
MBAを取っても起業する人間が少ない日本
最近読んだ大前研一さんの『低欲望社会』に書いてあったのですが、日本の場合MBAを取っても起業する人が少ないのだそうです。”マスター”と崇められるレベルの人が起業せずに普通にビジネスマンをやっているとすれば、宝の持ち腐れかもしれません。会社員で居る限り”誰かに頼れる・責任を持たなくて良い”状況が大変に多いですから、使わずに腐らせてしまうような気すらします。
MBAも英語や他の資格と同様単なるツールの一つであって、それを使って実地で試して、初めて有用になるのかなと思いました。
こんな立派な先生と勉強したかった
私は学生生活が荒れていたので笑、大学を無意味だと思う節がありました。こんな立派な先生が世の中にいるのであれば、是非若い時に一緒に勉強したかなったなと感じました。何故、初対面の私にこんな話をしてくれたのかは分かりませんが、とても嬉しい事です。私は先に書いた通りツールの取得に注力するより、まずは色々とやってみて、その中で知識を増やしていければと考えています。従ってMBAを取る事はないでしょうけども、今日のアドバイスは早速生かしていきたいものです。
相手の方が経験は上である
最近の若い人の傾向として、『年上の話を聞かない』人が増えたなと感じます。社会が荒れていますし、私だって「この人たちは社会的な責任を取っていない」と、ある特定の年齢層に怒りを感じる時もあります。しかし、全員が全員非活動的なわけではないですし、その人たちの経験は若い世代よりもずっと勝っています。従って様々な人の話を聞いて、役に立つ部分”は”学ばせてもらう事はとても重要な事です。
ついつい自分の方が新鮮で勝っているなどと思ってしまいますが、それこそ安易で偏った考えかもしれません。良いところはどんどん盗んで、さらに自己の能力を高めるのが良いのではないでしょうか。