出来る通訳者は予習している
日本人全般、最も多い勘違いは『通訳なら”ネイティブ”のように、突然話を振っても全て正しい訳をしてくれる』とのものです。そんなの出来て当たり前だろ?と思われるかもしれませんが、いくら場慣れしたプロとは言え、『本当に伝えたい意図』が分かっていなければ、間違えることもあります。
また、『知識』が無ければとても通訳など出来ません。サービス業に強い人、製造業に強い人、はたまた文学に強い人など、それぞれの得意分野があるものです。
サービス業の裏の裏まで理解している人が居たとして、その人に『ゴメン今日は製造業の通訳をして!』とお願いしても、専門用語で必ずつまずくでしょう。当たり障りの無い通訳になって、本当に言いたい事が相手に伝わらないかもしれません。
失敗例を想像してみる
例えば、先の製造業の話で考えてみましょう。工場に置く機械の話をするとして、『NC旋盤』との言葉が出てきたとします。恐らく日本語でも何だそれは?と思われる方が沢山いらっしゃるはずです。それを正しく訳すには、『その機械が何であるか、どのように使う物か』を事前に知っておく必要があります。
また、ソフトウェア開発の場合はどうでしょうか。『オフショア開発』とか『プロジェクト』と言った言葉が出てきたとして、やはり分からない人には分からず、重要な話に進めなくなってしまいます。
うまく通訳してもらうための秘訣
通常出張レベルで通訳を依頼する場合、重要なアポイントメントであると仮定すれば、かなり余裕を持ったスケジュールとなっているはずです。そこで、次のような対応を取れば、失敗する事は減るのでは無いかと考えます。
1.自分達の準備ばかりで手配を怠らない事。余裕を持って通訳を手配し、それから準備をする。
2.手配する際、業種にあった人を選ぶ。(流暢に話せる=正しい通訳をするとは限らない。)
3.通訳者へ事前に大まかな内容を伝え、予習をしてもらう。
4.当日は開始前に再度『絶対に外せないポイント』を伝える。また、長時間連続は負荷が大きいので、適度に休憩時間を入れるようにする(複数人雇って交代制にするのも良い)。
2.手配する際、業種にあった人を選ぶ。(流暢に話せる=正しい通訳をするとは限らない。)
3.通訳者へ事前に大まかな内容を伝え、予習をしてもらう。
4.当日は開始前に再度『絶対に外せないポイント』を伝える。また、長時間連続は負荷が大きいので、適度に休憩時間を入れるようにする(複数人雇って交代制にするのも良い)。
通訳がプロの職業とは言え、お互い人間である事に変わりはありません。「わざわざ頼んでやってるのに・・・」などと思わず、一緒に活動する”仲間”である事を意識すれば、最高の結果を残す事が出来るでしょう。
私も通訳をした事がある・・・
私のような素人レベルでも仕方無く通訳をする事があります。当然の事ながらムチャ振りなので笑、まあまあ許されるレベル・・・・の話になっていると思いますが・・・。いくら頑張っても「知らない言葉は出てこない」訳ですし、予習は欠かせません。ちなみに私がこれまで一番勉強したのは、海外の銀行で口座を開く時でした。Withdraw(預金を引き出す)との言葉一つ知らなかった私は、想定される言葉を全て調べて、ノートに書いて覚えました。
そのお陰で、HSBC香港のやり手銀行員に騙されて手数料を取られすぎることもなく、無事に目的を果たす事が出来ました。自からチャレンジせずに、成長する事などあり得ないのです。
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