2015-02-15

ベトナムのマクドナルドはドライブスルーでニッチ客を狙う?|ホーチミン市 ベトナム

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最近世界中で調子が良くないと言われている、マクドナルド。そんな状況の中、同社は確実に新興市場であるベトナムへも足を踏み出しています。徐々にベトナムでも”バーガーバトル”の様相を呈してきました。




ベトナムのハンバーガー市場

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街中を歩いていると、よく見かけるのは次の2つのハンバーガー店舗です。

1.ロッテリア LOTTERIA
2.バーガーキング BURGER KING

map
【ベトナムロッテリアHPより参照】

WEBページで確認してみると、前者は190店舗、後者はおよそ20店舗を展開中です(2015年2月現在)。ロッテリアは確かに街中の良い立地に沢山展開しており、既に生活へ入り込む直前に見えます。

またバーガーキングは第1号店がホーチミン市のタンソンニャット国際空港にあり、どちらかと言うと外国人も居るエリアへの着実な出店が中心に見えます。

ちなみに日本だとバーガーキングは”ロッテリア系列”なので、相手のノウハウはハナから筒抜け・・・。つまりライバルと言うより、値段帯や趣向で”ハイローミックス”体制を取っているのかもしれません。

マクドナルドは”間”を取る?

さて既にハイもローも充足されつつある状況ですが、マクドナルドはどうするのでしょうか。値段を一つの指標として、代表的なメニューである”チーズバーガー”の値段を比べてみましょう。

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【上から、バーガーキングベトナム、マクドナルドベトナム、ロッテリアベトナムのHPより参照】
3社のチーズバーガーを並べてみました。最後のロッテリアだけ卵付きですが、ノーマルのチーズバーガーはメニューに載っていないので、これが標準のようです。

このように並べてみると、見事に3社の価格帯が分かれている事に気がつきます。バーガーキングは日本人の感覚からしても結構高いと思いますが、それでも”ドッシリ”とした特徴があるので、エンターテイメント性からしても受けそうです。

また、ロッテリアは先に書いた通り何故か”卵付き”なので、お得感があります。・・・ではマクドナルドはと言うと・・・シンプルさで勝負と言ったところでしょうか。マクドナルドはこの他にも”プレミアム”と称した、高価格帯のハンバーガーも用意しています。間から高価格まで、全部取っていこうと言う事かもしれません。

ベトナムでドライブスルーが流行る?

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値段の他、後発故に売り方を変えていくのも手でしょう。写真のドライブスルーは日本や欧米では普通ですが、ベトナムでは初めての試みではないでしょうか。こんなに綺麗に車が後ろ向き駐車している事すら珍しいです。

ある程度の余裕のある層、流行に敏感な層、そう言った人たちを狙って、綺麗でオシャレな店舗作り、話題性のある商品作りを目指せば、リピーターを増やせると思います。

ベトナムの路上は残念ながら綺麗とは言えませんが、個々の店舗の中はとにかく清潔にしたがる店が多いです。『自分のテリトリーは綺麗にする』ベトナムの人にはそんな性格がありますから、とにかく清潔感は重視すべきでしょう。


余談ですが、日本の店舗から客が減るのは、バリューセットのバリューが無い・・・との話だけでなく、米本社主体になって以降”うるさい”、”汚い”店舗を散々放置してきた結果だと思うんですけどね・・・。せっかく日本の資本で”和風”になっていたのに、それを変えた結果です。

若年層はどんどん減っているのに、いつまで経ってもプライドの高い上の層、特に高齢層を掴めていません。高齢層は”清貧”がキーですから、『入ってもバカにされない』お店になれれば、十分狙えるはずです。(商品単価を釣り上げるばかりでは無意味)

私は価格帯の高い店も、安い店も色々見て周りますが、皆好きで安い物を買っているわけではないのです。同様に誰もがゴミが沢山落ちていて、客層のレベルが低い店に喜んで入っているわけではありません。

結局基本に立ち返り、そこから体制を立て直さないと、あらゆる事が空振りになっていくのではないでしょうか。

ACCESS:McDonald's






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