大赤字からスタートしたLCC、エアアジア社
最近アジアの空港に行くと、必ず飛行機を見かけるのがエアアジアです。高嶺の花である飛行機を、誰もが気軽に乗れるスタイルにした代表企業と言えます。一見最初から上手くいっていたようなイメージもありますが、当初は大赤字だったそうです。
もともとマレーシア政府が所有する複合企業が1993年に設立したのですが、経営が上手くいかず負債込みで現在の社長であるトニー・フェルナンデス氏に売却した事が現在の成功につながっています。
フェルナンデス氏は、エアアジアを買収するために自らの預金と、合わせて自宅を抵当に入れて資金を調達し、1100万ドルもの負債を含めて引取り、わずか一年で負債をゼロにしたのだとか。最初の航空機はたった2機のボーイング737だったそうです。
LCCにはどうしても「安かろう悪かろう」のイメージが付きまといますが、エアアジアの評判は悪くありません。
マレーシアで乗った女性のタクシー運転手さんと、エアアジアの話題で盛り上がったのですが『本当にビックリする位安いチケットでどこにでも行けるし、スタッフはフレンドリーで私は大好きだわ』とのこと。
安いだけでなく、乗客に好かれる=ファンの多さが成功要因なのかもしれません。
ホットシートでマレーシアからシンガポールへ移動
今回は短距離線のマレーシアKL発シンガポール行きに搭乗しました。わずか1時間の空の旅。 この程度であればどの席でも良かったのかもしれませんが、せっかくですので一番前のシートを選択します。こちらはHotseatホットシートと呼ばれており、一番前なので足を伸ばす事も可能。座席の作りは他と全く同じです。
シートの前には機内誌やドリンク類のメニュー、そして機内ショッピングの紹介が入っていました。
エアアジアは短距離線が多いと思いますが、まさかショッピングまで提供しているとは思いませんでした(買う人がいるのかどうか・・・)。
意外にも美味な機内食:朝食のナシレマ
離陸し飛行機が安定飛行に入ると、早速CAさんが食事を持ってきてくれます。今回は事前に予約していたので、チケットを見せてチェックの後受領。選んだのはナシレマと言うマレーシアの定番朝ごはんです。ゆで卵、炒ったお豆、じゃこ、カレー風味のお肉が入っており、野菜は一切ありません。
前評判の悪いエアアジアの機内食でしたが、今まで食べた中で1,2を争う美味しさに感じました。カレー風味は日本人の口に合いますし、豆やじゃこも相まって親近感が湧きます。
辛さが強く、セットのお水が少なすぎる点は残念ですが、概ね買ってみて良かったと思えました。単体で買うと3USDほどとの事ですので、コンビニのお弁当より気軽に選べますね。
経験者に聞くと、ナシレマのような地元の料理は良いそうですが、洋風系は”本当にマズイ”とおっしゃっていましたので、当たり外れがある模様。どうしてもお腹が減ったら買っても良いかもしれません。
初めてのエアアジアでしたがごくごく普通に快適に過ごす事が出来ました。
流石に長距離戦ではシートピッチの狭さなどが気になってくるかもしれませんが、最近はフルフラットになるビジネスシートも設置しているという事ですので、安く快適に移動する手段の一つとして近々トライしてみたいと考えています。