マラッカの街を歩きすぎて疲れる
マレーシアの人気観光地マラッカへやってきた私は、街をぶらぶらとしていました。マレーシアもベトナム同様暑さは変わらず、なおかつ車が街に溢れかえって余計に暑く感じます。交通の便も悪いため最後は疲れ気味になった私は、カフェを見つけ休憩する事にしました。
現地人向けの高級カフェ
比較的富裕層向けのお店だったのか料金は高め。その代わり空調も効いており店員さんの愛想もまずまずです。冷たいコーヒーと、お昼として”ビーフサンド”を注文します。アジア系ご飯が続いていたので、一食ぐらいは普段と変わらぬご飯にしようと考えました。
ビーフサンドがベジタリアン仕様になっている
コーヒーに続いて出てきた”ビーフサンド”。ブレッドが大きく実においしそうな風貌です。まずは一口、おぉフワッとした食感でとても食べやすいではありませんか。バジルを効かせたソースもなかなかです。二口目もフワッと、三口目もフワッと・・・。
おかしい、ビーフがこんなにフワフワするわけがない。そしてパンをめくった私は驚愕します。『ナスが大量に敷き詰めてある』。ナスは好きですが、過去一度も焼きなすをパンに敷き詰めた事なんてありません。
この店は私がビーフなんて分かりゃしないと確信でもしているのでしょうか。
普段であれば『店長呼べ!』となりかねないシュチュエーションですが、ふと思いました。「普段はイライラしがちだが、軽く流したらどうなるのか」と。そこで、何も言わずに支払いをして店を出てしまいました。
ナスサンドが10倍の量になって返ってきた
一時的に数百円損をした気分でしたが、2時間後にはもうその事を忘れていました。いつまでもネチネチと考えていると重苦しいものですが、意識しなければ一瞬で終わらせる事が出来てしまうものです。
翌日、シンガポールから日本への帰路についた私ですが、空港のラウンジで夕食を食べようとすると、ナスサンドのお返しのようにお肉料理が溢れていました。
ビーフの塊が置かれ、何本ものサテ(焼き鳥)も山積みです。どこかで損をしたとしても、何倍にもなって返って来る事がある・・・。いちいち小さい事を気にしない方が、最終的に得られる物事がずっと大きかったわけです。
アジアでもその他の国でも日本と同じように物事は進みません。腹の立つ事ばかりで体調を崩すような辛い時間もありますが、現地の人にあわせて”怒らない人”になると、周りに仲間が増えていくような気がします。
人をひきつける人間になれれば、どんどん生活は楽になり、ビジネスでもプライベートでも海外が好きになれるのではないでしょうか。