3年前から始まったANAのコラボアメニィキットサービス
最近ではあって当たり前の感がある航空会社のアメニティキットですが、ANAのプレスリリースを見ると始まったのは当サイトのオープンと同じ2013年からだそうです。それまでもキット自体は配布していたのでしょうが、特定のブランドとのコラボレーションでより価値の高い物を配布するようになった事が分かります。
最近の世界の流れは”高いか安いか”で、ローコストキャリア(LCC)が低価格帯を担うとすれば、ANAやJALと言った既存の航空会社は高価格帯を充実させる必要が出てきます。
機内の座席数の半分がビジネスクラスとなっている機材も増えており、全体的な高付加価値化(当然その分価格転嫁)の波が押し寄せているように感じられます。
L'OCCITANEアメニティキットの中身
「ANAのビジネスクラスに搭乗したが、往復とも同じ物をもらったでどうぞ」とおすそ分けをいただいたのがこちらのキットです。ロクシタンと言えばハンドクリームや化粧水などケア商品で有名なブランド。双方とも”清潔・クリーン”なイメージのあるブランドなので、大変良い連携だなと感じさせます。
歯ブラシや耳栓と言った実用品の他に、目玉と言えるのがロクシタンのリップクリームとシアバターです。小さい容器ながらもMade in Franceの文字。旅行中に使えるほどの容量なので、降りた後にも重宝しそうです。
私はロクシタンブランドの製品を使った事が無いのですが、女性に聞くと「ロクシタンのリップクリームで唇プルプル」になれるのだそうで、乾燥しがちな機内を考えた構成である事が分かります。
決して高級感はありませんが、麻風のポーチもシンプルで好印象です。よくハードケースや厚みのあるケースを配布される事があるそうですが、スーツケースに入れると意外と邪魔になります。
出張が多いと次第に余分な物は使わなくなります。シンプルなポーチの方が手荷物にしても扱いやすく、何かと応用しやすいのです。
L'OCCITANEはベンチャー企業だった
せっかくなのでロクシタンさんのサイトで歴史を読んでみると、オリビエ・ボーサンさん(男性)が立ち上げたブランドである事が分かります。最初は古い設備を使ってローズマリーのエッセンシャルオイルを抽出し、それを市場で売る事から始めたのだとか。
今では日本中、世界中、あのハノイ・ノイバイ空港ですら製品を見かけますが、40年かけて自分達のブランドが浸透していくのを目の当たりにする事が出来れば、創設者、経営者、従業員の人たちは本当に嬉しいんだろうなと思います。
日本でも歴史のある会社は多いですが、ブランドを大切にする考え方が乏しいのは少々気になるところです。