日本人の出入国審査は自動化が基本となる
最近世界各国で増えつつある出入国審査の自動化ゲート。日本でも導入が始まって以来、ビジネスマンを中心に利用者が少しずつ増えている印象です。幸いな事に日本の出入国審査は処理速度が大変速いので、これまで待たされた事は都度ありません。
しかしオリンピックを控えマンパワーを活用するために「日本人(在住者)は自動化」、「海外からの入国者は入国審査官」との振り分けが決まっています。
当面は今回ご紹介する指紋認証ゲートでの実験が進みますが、より認証速度の速い顔認識(画像認識)ゲートの配置が既に決定しており、そちらは特別な登録が不要となる予定です。
自動化ゲート登録はとても簡単
成田空港で時間があったので、出入国審査窓口の手前で自動化登録を行います。手順は次の通り。1.書類に名前やパスポート番号といった基本情報を書く
2.書類を持って登録窓口へ行き、両手の人差し指の指紋を登録する
3.パスポートに「登録済」のスタンプを押してもらい完了
※パスポートの有効期限前日までが自動化登録の有効期限。パスポートを新しくした場合には新たに登録する必要がある。
3までの手続きが完了するとすぐに自動化ゲートを通過可能です。操作はいたって簡単、パスポートをスキャナに置いて、指紋を指示通り読み取らせるだけです。思った以上にスムーズに反応したため、あっという間にゲートがオープン。これで出国審査完了です。
スタンプを押してもらいたい場合は、通過後に窓口で願いをすると押してもらえるとのこと。そのあたり結構柔軟なのだな、と感心します。
結局縦割り行政の弊害で登録が面倒な事に?
しかしどうにも疑問なのは『なんで空港まで行かないと登録出来ないのか?』との点です。最近運用が始まったシステムなので、確かにパスポート発行済の人は空港でも良いかもしれませんが、新規発行の人は発行と同時に登録出来れば良いはずです。そこで思いつくのはお役所の縦割り。
パスポート発行:外務省
出入国管理:法務省
出入国管理:法務省
どうやら二つの事象で縄張りが違うためか、そのあたりの連携が取れてなさそうな感じがします。利用者からすればただ面倒くさいだけの話ですが。
またパスポートが無効になると、いちいち再登録の必要があるというのもおかしな話です。マイナンバーで個人が特定出来るというのであれば、それと登録データを紐付け出来れば無効にならないのではないかと思います。
結局マイナンバーが各役所のシステムにうまく連動していないのでしょう。今更批判する気も起きませんが、一度やり出した事はしっかり活用して欲しいものです。