年間100万人が利用する徳島阿波おどり空港
偶然旅する事になった徳島。これまで徳島阿波おどり空港に関しては『なんかすごい名前の空港があるな!』とのイメージしかありませんでした。降り立ってみるとまだまだ新しいようで清潔感があり、導線も分かりやすくコンパクトながら良くまとまっています。
空港の運営会社である徳島空港ビル(株)の公表データを見ると、近年は年間で延べ100万人の利用があるそうです。失礼ながら徳島がそこまで渡航先として人気があるとは知らず、少々驚いてしまいました。
やはり行ってみないと分からない事が沢山あります。どこかにマイルの目的である”新発見”が早速達成された気がします。
誰でも使えるエアポートラウンジ、ヴォルティス/VORTIS
空港がコンパクトなので存在しないかと思いましたが、しっかりとエアポートラウンジが用意されていました。場所は2階手荷物検査場の右脇です。一瞬目に入らず検査場の内側かと思ったのですが、人波の向こうに綺麗な看板が光っていました。
ゴールド系のクレジットカードを持っていれば無料で利用出来る事はもちろん、一般の旅行者でも1人1000円払えば2時間利用する事が出来ます。
例えば特別な旅行を想定するとして、JAL利用であればクラスJで1000円、ラウンジで1000円、しめて2000円で”ビジネスクラス(みたいな雰囲気)”を楽しめると思えばかなり安いのではないでしょうか。
受付の方の爽やかさと清潔感が光るラウンジ
受付に入ると爽やかなスタッフの方が対応してくれました。長距離運転でかなり疲れていたので、素朴で自然な笑顔に気分が落ち着きます。室内は窓に面したL字型をしており、決して広い空間ではありません。しかし上手に椅子や机が配置されており、思った以上に収容力がある事に気がつきます。
今回は疲労感があったのでゆったりした椅子に腰掛けましたが、座り心地も良好で助かります。作業をするとしても余裕のあるデスクで使い勝手が良さそうです。
ドリンク系は羽田空港国際線ラウンジにもあった”無料自販機タイプ”。カップ式の自動販売機が置いてあるのですが、全てのボタンが”無料”になっています。
子供だったら嬉しくなって押しまくるでしょうが、私も嬉しかったので2杯ほどいただきました。カップ式は缶と違って銘柄に選ぶ楽しさがあるので、ついつい飲んでしまいます。
奥にはマッサージチェアと喫煙室。当然マッサージチェアも無料なので、15分ほど肩と背中をグイグイやってもらいました。
CARトップは点数高し。ちゃんと読める雑誌が置いてある
個人的に点数が高かったのはしっかり読める雑誌が置いてあった事です。日経トレンディやプレジデントまではよくあるパターンですが、まさかのCARトップが置いてあったのは特に良かったと思います。世界中のラウンジを見てきましたが、要望がありそうな割になかなか置いていないのがカー雑誌などの趣味系雑誌でした。お客様目線が実に嬉しいところです。
しっかりしている故のラウンジ売上増加は当然
特別な華は無いかもしれませんが、基本に忠実であるが故に、とてもくつろぐ事が出来ました。先の徳島空港ビル(株)のデータでは、ラウンジの売上が少しずつ上がっているようで当然だなと思うところです。単純に旅客が増えているのもありますが、しっかりとしていれば”徳島の帰りにまた寄るか”と思う人が必ずいるわけです。どんな事でも基本は大切だと気がつかされます。
唯一懸念点があるとすれば、プライオリティパスなどの海外サービスとの連動では無いかと思います。
これは日本の空港全体が抱える問題点ですが、海外渡航者のスタンダードに合わせる事が全く出来ていません。
決して規模の大きく無い、ホーチミン市のタンソンニャット空港ですら、国内線ターミナルにプライオリティパス対応ラウンジがあるそうですから、本気でインバウンド旅行者を増やしたいのであれば、諸外国を勉強していく必要があると感じます。
おまけ:徳島阿波踊り空港に国際線ターミナルが出来る
空港会社の公表データが面白くなって全部読んでしまったのですが、さらりと「国際線ターミナルの建設が始まるので・・・」と書かれています。え、国際線ターミナル建てるの?!と驚くばかりです。実のところ徳島阿波おどり空港にはコードシェアながら、ルフトハンザ航空(ANA)やカタール航空(JAL)の便が飛んでいるのです。
どうやらコンスタントに海外→徳島の渡航需要がある模様。LCCやチャーター便をターゲットに、新たなターミナルを活用するのかもしれません。
一体海外の皆さんは徳島のどんな部分に興味を持っているのでしょうか?海外でどのように紹介されているのか、少し調べてみたいと思いました。