海外のホテルは朝食を持ち出せる事がある
日本のビジネスホテルでも一般的な、ビュッフェスタイルの朝食。海外の場合、お願いするとプラスチックや紙の箱に料理を詰めて、持ち出せる事が多々あります。日本の場合は「食中毒が・・・」などと言った責任懸念が先に来るので、まずネガティブな反応をされますが、海外は暗黙の自己責任であるためか「お腹減るだろうからむしろ持っていけ」という反応をされる事もしばしばです。
眠そうなメガネ女子のさりげない気遣い
朝から空港へ向かう事は少なかったので、いつものホテルながらご飯を持ち出すのは初めてです。とりあえず「朝食を持って行っても良いですか?」と聞くと、当たり前だ!絶対持っていけ!と駆け足でレストランまで連れて行ってくれました。
給仕担当のスタッフ(以後メガネ女子)さんが、プラスチックのバッグと紅茶を用意してくれます。
バッグにクロワッサンを詰めて振り返ると、メガネ女子が何やらコップの蓋をギューギューと押し付けている様子。妙に力強く押していたので、??な気分のまま車に乗り込みました。
車内でクロワッサンを食べつつ紅茶を飲もうとして「!!」となります。そこでメガネ女子のさり気ない気遣いに気がついたのでした。
手で持った時に熱くないよう、カップが二重に重ねてあったのです。蓋が閉めにくいからギューギューしていたのですね。
日本でも似たようなシュチュエーションはありますが、こんな気遣いが出来る人間は都度見た事がありません。一見眠そうなメガネ女子のさり気ない温かさに、朝から心にジーンとしたものを感じたのでした。
「おもてなし」を推進する日本ですが、社会全体が下向きな雰囲気になる中で、全体的なサービスの質は落ちている気がしてなりません。マニュアル化(標準化)をすればするほど、面白さやありがたみを感じるサービスが減ってしまうのも個人的には残念です。
私が子供の頃は、もっと人間らしいやりとりが多かったのにな・・・と今の異様な雰囲気に懸念を持ってしまいます。