新ラウンジ「パワーラウンジサウス」
久しぶりの羽田空港国内線第一ターミナル。朝一の便なので急いで廊下を歩いていると、以前は落ち着いた雰囲気であった有料ラウンジが妙に若返っていました。その名もPOWER LOUNGE。何やら名称が挑戦的です。以前のラウンジは「大人の休憩所」と言った感じでかなり落ち着きがあったのですが、新しいラウンジはどちらかと言うと「若者のカフェ」といった様子です。
50歳の落ち着いた紳士が、突然20歳のノマドになってしまったような違和感を覚えますが、海外のプライオリティパスラウンジに近づいた感じはします。
上級カード会員は無料で有料でも入室OK
せっかくなので中へと入ってみます。私はJCBを持っているので無料ですが、1080円(税込)を支払えば誰でも使えるとのこと。何か思い出に残る特別な旅であれば、お金を払ってゆったりするのも良さそうですね。室内は最近のスターバックスコーヒーのようで、美しい対面式のテーブルが多めに配置されています。
向かいの知らないオジさんと向かい会うのは全く嬉しくありませんが、収容力を増やすには最も簡単な手なのでしょう。
奥へ進むとソファーエリアとなっています。こちらも比較的距離の近い対面式となっており、混み合った際にはちょっと落ち着かなそうな予感がします。
全体的に美しい造形で、清潔感が高く、その点は◎です。ただし照明が暗過ぎて私は苦手な印象です。以前のラウンジは暖かく明るい雰囲気があったので、疲れていてもホッと出来る場所でした。
目指す方向性の違いで差が出来てしまうのは良く分かりますが、日本の国内線で需要が大きいであろう、中年以上の方には好まれない予感がします。
ドリンクとパンが無料提供
世の中ドリンクが無料のラウンジは多々ありますが、羽田空港のラウンジはなかなか懐が深く、パンを一つ無料でいただけます。この日はクロワッサンでしたが、しっかり美味しくいただく事が出来ました。コーヒーもしっかりとしたマシーンが設置されており、大型のマグカップで提供されるのも空港ラウンジとしては新しい点です。
国内線ターミナルでも海外標準に合わせた国際化が急務
以前であれば空港というのは、ただ単に飛行機に乗る場所でしかありませんでしたが、ここ数年で急速に快適性や満足度が重要視されるようになってきた感があります。LCCの台頭で、一見飛行機の旅はコモディティ化してしまったようにも見えますが、一方でアジアを筆頭にお金持ちが増え、旅ではコストを惜しみたくないという層も同時に増えているのではないでしょうか。
以前は国内線では見かける事の無かった海外旅行者の方が、ここ数年で少しずつ増加しており、日本人だけではない広い需要を鑑みると、空港ラウンジはもちろん祈祷室やショッピングエリアと言った海外では当たり前の設備が増えていくのは、当然の流れだと思います。
最後に残った問題点と言えばプライオリティパスへの対応でしょう。先進国でここまでプライオリティパスが使えないのは日本位で、海外旅行者からすると「WHY?」と首を傾げてしまうのではないでしょうか。
世界を旅する人々のニーズを考慮した改善が求められます。