日本車は高嶺の花?最初に韓国車を購入する人々
ベトナムと言えば”バイクの群”を想像する方が少なくないと思います。今でも朝晩の通勤時間帯には凄まじい数のバイクを見かけますが、以前はタクシーなどの商用車ばかりだった道路に、”一般の車”が目立つにようになってきています。
10年以上前に中国へ行った時は交差点が”自転車”だらけで驚いたのですが、今では市内へ乗り入れが禁止されていると聞きます。
公共交通が発達するにつれ、ベトナムも”バイク乗り入れ禁止”が当たり前になるかもしれません。
ベトナムでは車の定価もさる事ながら、付帯する税金が高く、同じ車格で考えると日本の方が割安に自動車を購入出来ます。にも関わらず、高給な会社員なども自動車を購入し始めている現実があります。
現地の人に聞いたところ、入門車として韓国キア自動車の小型車モーニングを買う方が多いようです。定価は3億VND、日本円で150万円ほど。
定価に+アルファで様々な税金が付加されますが、それでもベトナム最安の価格帯が受け入れられている様子。
昔の日本で言えばスバル360のようなもので、小さな車に始まり、大きな車へと興味が移っていくのはどの国でも同じようです。
日本車ブランド最強論は自己満足になりつつある
ところで、これまで日本車=最高品質、最先端でしたが、果たしていつまでこのブランド力が通用するのか、疑問を持っています。私は車が好きなので様々な自動車の機能やデザインを眺めますが、ここ数年の日本車は『全く先に進んでいない』気がしてなりません。
モデルチェンジでデザインが悪くなったり、不要な機能が増えてしまったり、プロダクトアウトがむしろ悪化しているのではないでしょうか。
総じて燃費対策や(無意味な)装飾、謎のデコレーションばかりで、冒険心が無く、日本の戦わないサラリーマンが、そのまま車になってしまったような感覚を覚えます。
スマートフォンやタブレット全盛の時代に、ほとんどの車がネットと接続出来ない状況に、これを先進と言うべきか戸惑う部分すらあります。
先日CNNやBBCを見ていると、韓国のタイヤメーカーであるKUMHOが、ヨーロッパ車メーカーのようなCMを何度も流していました。
実際の性能では日本製に比べて下なのだとは思いますが、これから車を知っていく人々にとっては「イメージ」が先行するでしょう。
実際の性能がそこそこでも、広告のイメージで不慣れなコンシューマーが扇動される可能性は否定出来ません。
ベトナムの人々には、恐ろしいほど韓国文化が浸透してきていますが、イメージ戦略だけで日本車が蚊帳の外になってしまう時代が来るのではないかと危惧しています。
今時のネット世代の若者たちに、果たして日本車は、本当にクールなのか?と思えてしまうのです。
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