箱崎ロータリー直結の特殊な立地
いつも新宿あたりからバスや鉄道で空港へ移動する私。ややマンネリ感もあり、たまには違う手段を試すのも面白いかも・・・と考え思いついたのが、バスターミナルであるT-CATからの移動でした。地下鉄半蔵門線の水天宮前駅直結ですので、アクセスはバッチリです。1970年代から営業しているT-CAT。到着してまず驚くのは直結している”箱崎ジャンクション&箱崎ロータリー”の面白さです。こんな構造物を良く造ったな!と感嘆するほど、複雑な風景に驚きがあります。
床の感じが懐かしい!古いのに清潔感のある内装
高速道路の高架下に設けられたエントランス。中へ入るとそこには”昭和”が広がっていました。昭和生まれの私。以前どこかで見た事がある”懐かしいデザインの床”や、明るすぎない少し暗めの照明に魅かれるものがあります。明らかに築年数が経過し古さは出ていますが、その割に違和感を覚えないのは”清潔感”のおかげでしょう。古い=ボロボロなのではなく、古い備品に磨きがかかって良い味が出ているのです。
内装を新しくすれば清潔感が出ると勘違いしている建物が今時は多いですが、掃除やメンテナンスを怠った場所もしばしば見かけます。40年経ってもこの美しさを保っているのは本当に驚きです。
唐突な更衣室
ある一角には元公衆電話ブースと、唐突に設置された更衣室。これまた懐かしさを感じる古いフォントを使った看板がレトロ感を醸し出しています。この更衣室だれか使うのかな?と思っていると、海外の方が身支度にお使いになられている様子でした。
ちょっとした店舗がなかなか使える
バスターミナルとしての機能がメインですが、多くは無いものの飲食店やコンビニ、インテリアショップまであり、さながら小さなモールのような構成になっています。てっきり役所の食堂のようなお店しか無いのかと思いましたが、私が入店した”そば處砂場”さんは店員さんの感じが良く、味もなかなか。
食事の後にはカフェかマクドナルドでコーヒーも飲めるし、思ったよりも居心地が良いのです。
”身近な空港” ”近代昭和なレトロ感”でもっと楽しみたい
思いつきでやってきたT-CAT。想像外のレトロ感と面白さに”用は無くても、もう一度行きたい”と感じています。
他の交通機関が発達した状況下でT-CATの存亡が少し心配になるところですが、例えば”敷居の低い清潔感のあるレトロカフェ”とか”空港のラウンジをイメージしたシェアオフィス”など、新しさとレトロが融合した施設に進化してくれないものとか勝手に思います。
既に別のカフェが入居していますが、これだけの広さがあるなら大型のスターバックスや、後述のまたたびくんをテーマにした子供が遊べる広場でも設置してくれれば、なおのこと満足度が高いです。
かつては搭乗手続や出国審査まで建物内で実施出来たというT-CAT。単なるバスターミナルではなく、地域との連携共存など、改めて別の方向性を見出して欲しいものです。