突然始まったベトナムの対談番組
ベトナムの国営テレビ局であるVTV(ベトナムテレビジョン)。ベトナムに居れば一度は見かける、有名なテレビ局です。フィットネスルームのテレビが偶然”VTV4”に選局されており、なんとなく眺めていると突然TALK VIETNAMという対談番組が始まったのでした。VTVのレポーターが流暢な英語で番組を進行し、相手側の日本人夫婦もこれまた流暢な英語で答えていきます。「一体何者だ?」と思い考えていると、次に映し出されたのは立派なピザ窯。
日本人、ベトナムでピザ、と言えば”Pizza 4P's”に間違いありません。特集されていたのは、今ベトナムで流行っているピザレストランの創業者夫婦だったのです。
食材に対するこだわりに驚く
Pizza 4P'sはホーチミンからスタートした窯焼きピザのお店で、ハノイの支店も含めて非常に人気のあるレストランです。”日本人にだけに流行っている”のではなく、現地の人や旅行で訪れた欧米人など、顧客層の広さが特徴的です。私も何度か訪れたことがあり、確かに野菜やチーズが新鮮で、本当にベトナムなのか?と思うことがしばしばありました。番組ではベトナムのダラットから高原野菜を仕入れたり、チーズに担当者をつけて製造管理をしたり、こだわりが数多く取り上げられていました。
元々サイバーエージェント出身ということで、チャレンジ精神旺盛なお二人だったのかもしれませんが、居るだけで疲れるベトナムにおいて、ここまでこだわりを貫き通して成功にしている様子は、見習うべき姿であると感じます。
自分のことでは無いのに、日本の方がベトナムのテレビで1時間も特集が組まれているのを知れただけでも、大変嬉しく思えます。
ITの活用も日本が見習うべきポイント
ところでこのPizza 4P'sの特徴として私が注目しているのは、ITの活用です。このお店は予約管理や席の管理が電子化されており、入口ではタブレットを持ったスタッフがテキパキと誘導してくれます。未だに日本のレストランでは”感覚的”な管理が多いと思いますが、非常に合理的で見た目もスマートなので心地良いです。最近人不足が叫ばれる日本ですが、賃金が上がるばかりで飲食店のオペレーションがさして変わっていかないのは何故でしょうか。
新しいことをしようとすると叩かれる、批判される、時には誹謗中傷を受ける・・・・そんな”人を育てる事を忘れた国”より、柔軟に動ける発展途上国の方が、チャレンジングな姿勢が受け入れられるかもしれませんね。