テレビを流し見する時代は終わりつつある
テレビ大国日本。数多くの放送局が存在し、インターネットが拡大しているにも関わらず”巨大な電波塔=東京スカイツリー”を建設してしまうほど、社会におけるテレビの影響力は絶大です。"CM収入"という大きなビジネスモデルが存在するが故に、ネットの時代が訪れても、まだまだ電波でテレビ番組を流すという形態が取られ続けています。
しかし世界では、YoutubeやNetflixといった映像コンテンツ配信型サービスが拡大しており、今までのような流し見が受け入れられなくなっている事も、また事実です。
テレビの目的である"何を見るか?”かが変化する中で、日本以外で売られているテレビ製品は大きな進化を遂げています。
数字ボタンが無い!スマホ時代のTVリモコン
こちらはベトナムで見つけたサムスン製テレビのリモコンです。既存のTVでは当たり前のように設けられていた数字ボタンがありません。電源を入れると、スマートフォンのようなアプリアイコンが表示され、そこからNetflixといった動画配信サービスや、既存のテレビ放送局を選択する事が出来ます。
内臓OSが思った以上に優れており、丸型の十字キーでスムーズに操作が可能です。構成も非常にシンプルであるため、1〜2分適当に操作するだけで、手順を把握しました。
チャンネル数が増えすぎて、番号なんぞ覚えられないですから、確かに数字ボタンというのは不要かもしれません。
イノベーションとは"まず既存の事象を疑うものだ"などと言いますが、まさか韓国企業がここまで思い切れるようになったのかと、大変驚いてしまいます。
むしろ日本の企業が勝負出来なくなっただけかもしれませんが、どの家電メーカーも整理縮小を行ったおかげで、優秀な人材までパージしてしまったのではないか?と感じてしまうのです。
もちろんこのテレビにも弱点はあり、途中でフリーズするなど、安定感には欠けます。しかし日本企業のようにウダウダと悩む事をせず、とにかく一気に発売する事で、スピード感のある世界の需要に対応している点は評価せざるおえません。
おまけ:日本製品を信じたいのは、日本人だけになる
私は超日本主義者で「日本は本当に素晴らしい!」と信奉してきた人間です。そんな私でも、「日本はただの自己満足大国に成り下がった」と言ってしまうほど、今の状況はよろしくありません。世界のニュースを見ている人なら分かると思いますが、家電はもちろん、IT機器、自動車(EV・自動運転)、ソフトウェア、WEBサービス・・・等々、海外勢が新しい技術を主導するようになってきました。
今まで"低品質の代表"と決めつけてきた中国も、"金儲け"のために必死に勉強しているのは事実です。一番努力すべき年代の人々が毎日電車の中でポケモンやスマホゲームをやっているような国と、金儲けの為に死ぬほど勉強している国のどちらが伸びるかは明白でしょう。
アリとキリギリスの話を思い出すと、昔の日本はアリだったはずですが、最近ではキリギリスにすらなれないほど胡座をかいているように思います。
給料が増えないと文句を言っている暇があれば、勉強をして、実践をして、会社や社会を見返す位の根性は欲しいところですが、飽食時代に育った人たちにそんな事を言っても無駄かもしれません。
以前は「努力は意味があるよ」と自分より若い世代に言ってきましたが、最近はもうヤメました。やる気のない人間は一生そのままである確率が高いし、時間があるなら海外のやる気がある人達とコミュニケーションを取っている方が有意義だからです。
前述した通り日本が大好きだった私。今の状況は、悔しいというか、悲しいというか、複雑な気持ちを感じます。