要注意、酔った時ほど狙われる日本人
ある日日本酒をいただいて、上機嫌だった私。タクシーに乗車し無事家の近くのロータリーに到着しました。飲みすぎていたこともあり、少し歩いて夜風に当たる事にします。料金を支払い、カバンに財布を入れ、道を歩きます。
少しすると、後ろから何かを叫びながら近づいてくる二人乗りのバイク。
如何にも汚い身なりの二人で、とっさに『危険』を悟りました。彼らはしきりにお尻を叩きながら、謎の言葉を発します。こちらが反応するのを期待して、バイクで並走しながら叫び続けるのです。
『ダメだ、ここで返事をしたらなんか危ない』。引き続き危なさを感じ、ひたすら無視し続けると、諦めたバイク二人組は、何処かへと走り去っていったのでした。
これまで感じた事の無い気持ち悪さが残り、その日は早々に就寝した私。翌朝気付かされたのは”財布がない”という事だったのです。
少なくとも私の記憶の中ではカバンに入れたはずなのですが、推測するにどう考えても財布を持っていったのはあの二人組。しきりに訳の分からない事を言っていたのは、財布!という意味だったのでしょう。
ひったくりで無かっただけマシですが、スラれたとしても気分が悪いのは同じです。
もし彼らに返事をしていれば、財布を取り返す事が出来たかもしれません。しかしそれがタダとは限りません。
本当に親切な人なら、そのまま手渡ししてくれるはずです。きっと私が返事をしたら『もっと金をよこせ』という事になっていたかもしれません。
ハノイは平和で良い街だとSNSで言われていますが、発展途上国の街であり、やはり海外なのです。
南米の国のように通勤ルートを変えたり、防弾車に乗る必要までは無いですが、誰しもターゲットになりうるという事は、決して忘れてはいけません。