大手のEuropcarで車を借りる
意気揚々と訪れたフランス。パリ市内だけであれば車は必要ありませんが、せっかくなのでシャンパンで有名なシャンパーニュ地方の中心都市、ランスを訪問する事にしました。パリからランスまでは150km。高速道路A4線を使えば、90分ほどで移動が可能です。フランスの高速道路にも制限はありますが、最高速度130kmですから、流れが良ければあっという間に到着します。
先に触れた通り、ルノーの大型セダン”タリスマン”を予約していました。ゆったり田舎道をクルージングしようという算段です。ところがレンタカーの窓口に行ってみると『すまん、今ルノーは出払ってる!』との回答。
実はヨーロッパのレンタカー屋は車の管理が非常に適当で、予約した通りの車が出てくることはほぼありません。特にAT車は台数が少ないので、謎の配車が続出します。
窓口のお兄さんはなかなかハイテンションなフランス人。これはいけると思い、別の良い車を借りたいと交渉してみます。
『よし、GT-R(!)にしよう!日本人だから日産好きだろ?!』という提案。どう考えても高級車ですが、代金据え置きで良いとのこと。
R35なんて滅多に出てこない逸品です。一人だったらワイルドスピードごっこをしたいところですが、人数が乗れないので・・・断念。SUVが好きだと言ったら、代わりに出てきたのがOpel Grandland Xでした。
オペルはドイツの自動車ブランドで、PSA(プジョーシトロエン)グループに属します。日本からは13年前に撤退し、世界的に見ても存在感が大きいとは言えません。
オペルグランドランドXとは?
こんな車知らんな・・・と思いつつ、いざ発進してみるとドイツ車らしい重厚なステアリングの感触と良好な乗り味。そして何より騒音ゼロの車内に驚きが隠せません。同じ時期にテスラモデルSや、アウトランダーPHEVなど電気系の車に乗る機会があったのですが、ロードノイズの無さではオペルの方がずっと上です。ディーゼルエンジンのパワフルさと相まって、出来の良さが際立ちます。
Apple Car Play対応のタッチパネルナビや、左右独立調整式エアコンなど今時装備もしっかり完備しており快適です。
最近の日本では押しの強い下品なデザインが流行るので、どうにも車を買う気になりませんが、この車なら今すぐ代替にしても良いと思ったのでした。
再進出決定。ドイツ車ブランド”オペルOpel”が日本へ帰ってくる|日本
フランス郊外は運転が簡単
初のフランスドライブでしたが、他の欧州と変わらず快適に運転可能です。平日だったこともありますが、高速道路の走行台数はとても少なく、路面状態は良好。130kmで走行しても危険を感じることはありません。ところどころ綺麗なパーキングエリアもあり、長距離ドライブでも安心です。
フランスの広大な草原はもちろんですが、田舎町を車で走ると徒歩とは違う視点が見えてなかなかオツなものです。
流石に"ぶつけながら出す"と言われる縦列駐車は避けたいですが、観光地であれば通常の駐車場も完備されているので、困る事はありません。
なお、パリ市内の運転だけは全くオススメ出来ません。東京の入り組んだ道の方がまだマシで、あんなにも車間を空けず、煽りまくる運転作法は見た事がありません。よっぽどの理由が無い限り、混雑する市内の道へと入っていく必要は無いでしょう。