マンダリン オリエンタル ジュネーブとは?
ご縁があってやってきたスイス・ジュネーブ 。ジュネーブと言えばコロナウイルスの件で度々登場するWHO世界保健機関の本部や、ロレックスの本社が所在しています。イメージ通りフェラーリやらランボルギーニやらがバンバン走り回る街だけに、高級ホテルのレベルも他地域と比較すると突きぬけている様子。そんな激戦区で20年近く磨かれてきたのが、美しいローヌ川に面するマンダリン オリエンタル ジュネーブです。
マンダリンブランドのホテルは東京を含め世界中に点在していますが、事前にホームページを眺めていると何かが違っている印象を持ちました。気品か風格か・・・適切な言葉が浮かびませんが、何か魅かれるものを感じた気がします。
せっかくのスイス滞在なので間に他地域での宿泊を挟み、合計二泊で宿泊をしてみることにしました。
チェックイン
ジュネーブの空港からタクシーに乗って15分。落ち着いた印象のホテルエントランスへと到着します。車止めは巷のビジネスホテルよりも小さな規模ですが、動きの良いスタッフが素早く車や荷物を捌くので、混雑することはありません。エントランスの回転扉を抜け、小さくまとまったロビーへと進みます。デスク周辺も思った以上に小規模で”もしや部屋も狭いんじゃないか・・・”と少し不安に感じるほど。元々あった建物を改築しているため、最新設計のホテルとはやや事情が異なります。
きっちりとした印象の男性スタッフに近付いていくと、開口一番『いらっしゃいませ、Mr.〇〇ですね?とりあえず、喉乾いていませんか?!さあさあ飲みましょう!シャンパンオープン!』と、5秒でウェルカムドリンクのシャンパンが抜栓されました。
自分が普段行ってるワインバーの店長さんかよ!と思うほどの軽快なノリ。ワインバーと異なるのは、それが料金発生ポイントではなく、無料である点です。
さらに驚くべきはこの時点で”まだこちらから一言も名乗っていない”ということ。何でかは知りませんが、名前を当てられてしまいました。
チェックインの時点でシャンパン(しかも未開封の抜栓)が出てきたのは人生初。これがジュネーブクオリティなのかと背中に冷や汗が滲みます。
ちなみにチャラい方のような説明をしてしまいましたが、実はこのスタッフが非常に素晴らしい方で、丁寧に一生懸命対応をしてくれます。無礼にならないギリギリの塩梅で、フランクさを出してくれるのです。
ウェルカムドリンク
ところで最初にいただいたシャンパンはDEUTZ ドゥーツというブランドでした。後で詳しい方に聞いてみると、ラグジュアリー系の高級なシャンパンとのこと。実のところシャンパンは苦手であまり沢山飲めないのですが、ドゥーツは『何だこれは?!』と声が出るほど美味しく、好きになってしまいました。他にはない強烈なキレと風味を感じます。
本当に美味しかったので It is really NICEとか適当な事を言いまくっていたら、先のスタッフが部屋までお代わりをなみなみ注いで持ってきてくれました。
『全然全然、気にしなくて良いんです!どんどん楽しんじゃってくださいね〜〜』
もちろん全てホテルからのサービス。なんて太っ腹なんだ、そしてノリが良いのだと感動を通り越して感激です。
お部屋
マンダリンジュネーブ の場合お部屋のグレードは5つほどあるようですが、無料アップグレードがあったので中間レベルのお部屋となりました。ローヌ川に面した40平米ほどのお部屋で、広めのデスク、ソファー、ウォークインクローゼットが備わります。
『これ、住めるな』というのが第一印象で、余裕のある設計なので、長期間滞在でも疲れがでにくそうです。
マンダリン東京のような目新しさはありませんが、やや古風さを優先した調度品のセンスが非常に良く、大変落ち着きます。
川沿いなので窓からの景色も格別。スイスらしい金融機関の建物や橋、山、そしてローヌ川の美しい流れが華を添えます。少し窓を開けて、気持ちの良い風を感じることも可能です。
室内設備・ターンダウンサービス
古風さを出す一方で、ハイテク対応にも抜かりがありません。大型のデスクには電源はもちろん、充電用のUSB端子、TV接続用のHDMI端子、そしてレーザープリンター!が備わり本気で仕事が出来る仕様になっています。更にTVは最新型でアップル社のAirplayに対応しています。いつも見ているYoutubeの動画を大画面で流せば、まるで家に居るかのようにくつろぐ事が出来るのです。
ハイテクマニアな私なので、早速機器をデスクに並べ充電します。夕食へ行き暫くして帰ってくると、iPadの上に見慣れない布が置かれています・・・。なんとマンダリンオリジナルメガネ拭きが置かれているではありませんか!
高級ホテルには寝支度サービス(ターンダウンサービス)というのがあるのですが、担当の人が汚れたiPadを可哀想に思って置いていってくれたようです。
スゴイ、凄すぎる!ここまで気遣いをしてくれてしまうのか!と、嬉しくなりすぎてメガネ拭きは未使用で未だに取ってあります。
高いから当たり前だろうと言われれば確かにそうですが、高くても大したサービスが出来ないホテルは沢山あります。こんなグッズを用意してしまう、そのアイディア自体がそもそもスゴイなと思えるのです。
マンダリングループはファンを大切にするキャンペーン(FANS OF MO)を展開していますが、なるほどこれならファンになってしまうなと大いに納得したのでした。
まとめ
お値段からして私にとっては1〜2泊が限界ですが、一週間ほど過ごすと更に良さが見えてくるのではないかと思います。毎日ここで景色を見ながら少し仕事をこなして、気が向いたら川へ散歩し、ご飯は気ままにルームサービスや周囲のレストランで楽しむ・・・そんな生活が出来たらきっと幸せでしょうね。