深圳から香港までの最速移動手段
深圳で無印ホテルや電気自動車などを楽しんだ後、香港へと移動します。行きは香港国際空港から車をチャーターして深圳まで移動しましたが、帰りは公共交通にトライします。これまでは列車の乗り継ぎが定番でしたが、2018年に最高速度200km(香港区間)の高速鉄道が開通したことで、わずか14分で乗り換え無しに移動出来るようになりました。まずは深圳側の最寄りである福田駅までタクシーで移動します。料金は2022年9月現在、二等車で大人78HKD香港ドル(68元)、子供39HKD香港ドル(34元)。1HKD=18円の場合、大人1400円、子供700円です。乗車時間を考えると割高ですが、一つの境を越えるのですから、手間が減ることを考えれば妥当なところです。
待合エリアは椅子の数が列車の乗客数分ありそうな勢いで、超がつくほど広大です。日本が誇る東京駅には数えるほどしかベンチスペースがありませんが、人口の差を思い知らされる光景です。
構内には中華料理のファストフードらしきお店もあれば、お馴染みのケンタッキーフライドチキンもあり、食事も楽しめるようになっています。
乗車するのは二等車。二等車は2席-3席の一列あたり5席配置。席自体が細く無理矢理詰め込まれた感じがしますが、座ってみると特に狭くも無く快適な座り心地です。前後のシートピッチも十分な広さで、少なくともわずか14分の列車旅には十分過ぎます。一等車の場合は2席-2席の4席配置なので余裕が生まれます。
不思議で仕方なかったのは乗車時点で席が”前のめり”な状態になっていることです。座ってリクライニングをすれば通常の着座姿勢に戻りますが、何故に妙な角度になっているのかさっぱり分かりませんでした。後からの推測ですが ①乗り込み時のスペース確保 ②席に座っているかの確認が容易になる といった事が理由かもしれません。
幸い英語の通じるスタッフが居たので、行き先のやり取りや、パスポートの提示までもスムーズでした。無事にチケットを購入し、列車の出発まで待合エリアで待機します。
元々の車体は新幹線E2系のコピーという話を聞いたことがあるのですが、内装のデザインなどはもはや完全なオリジナルです。駆動部など見えない重要な部分だけは、そのままなのかもしれません。
無事列車は出発しましたが、車窓を楽しむ・・・ことは出来ないので、ひたすら地下を走ってあっという間に香港へ到着です。少し写真を撮って、同行者と話をして、気がついたら香港に到着していました。
窓口を越えれば、そこには香港西九龍駅の駅舎が広がります。福田駅に負けず劣らずこちらも巨大です。とにかく無駄な空間だらけで、日本ならやらないだろうなあという構造。多くの人が足を止めて写真を撮っていました。西九龍駅と地下鉄の九龍駅は接続が良いので、すぐに中心地へと向かう事が出来ました。
香港到着と入境
列車を降りると、次は入境手続きを行う必要があります。空港のボーダーコントロールのような窓口があるので、そこでパスポートに判子を押してもらいます。窓口は複数あるのですが、乗車人数が多いので30分ほど待つことになりました。混雑した列車であればもっと時間がかかるように思われます。まとめ
乗車時間わずか14分、入境まで30分、しめて45分の旅でしたが、非常にスムーズで全く違和感を覚えませんでした。列車の本数も多いので、仕事などで頻繁に行き来する人であれば、相当使いやすいのではないかと思います。香港国際空港→九龍駅→西九龍駅→深圳福田という移動も難しくはありません。香港に滞在して、日帰りで深圳を観光するような事も容易になるので、なかなか使い勝手の良い交通手段だと感じました。